Hackintoshのパーツ選び 【その1:CPU編】
改訂版:現在の状況に対応しました(2018/4/13)
Hackintoshのオススメは自作です。自作することで動作の確実なパーツを選択することができます。ここでは、現行のmacOSであるHigh Sierraを動かすことを前提に、Hackintoshの自作方法を紹介します。ちなみに、tonymacx86のサイトでは、推奨パーツのリストが作られていて毎月更新されています(内容が変わらない月もあります)
https://www.tonymacx86.com/buyersguide/april/2018/
そこで、High Sierraに対応した自作Hackintoshのためのパーツ選びについて書いていきます。まずはCPU編です。
- 最新CPUはCoffee Lake-S
- 実機で使われているKaby Lake
- Kaby Lake以前に実機で使われたCPU
- Intel Core-iシリーズ以外のIntel CPU
- Intel以外のCPU
最新CPUはCoffee Lake-S
インテルの最新メインストリームCPUといえば第8世代Coffee Lakeです。型番が8から始まるCPUです。現時点でCoffee Lakeを搭載したMacは販売されていませんが、High Sierraでは問題なく動かすことができます。(Coffee Lake搭載Macが発表されたら、搭載CPUリストを掲載します。)上記のtonymacosx86のサイトでは、以下のCPUが推奨されています。現行Macで採用されているKaby Lake世代モデルに相当するCoffee Lakeモデルが選ばれているようです。
Coffee Lakeに関しては以下の記事で詳しく書きました。
実機で使われているKaby Lake
Coffee Lakeの1世代前のインテルCPUが第7世代Kaby Lakeです。型番が7から始まるCPUです。実際のMacで使われているCPUでは、現時点ではKaby Lakeが最新です。
パーツ選び全体に言えることですが、実機で使われているパーツを選ぶのが確実です。実際のMacでデスクトップ用のCPUを使っている機種は、それほど多くありません。なかでもデスクトップ用Kaby Lakeを使っている機種は、iMacの
の2機種だけです。これ以外の機種でもKaby Lakeは採用されていますが、自作パーツとしては入手困難でソケットも対応しないモバイル用です。
そもそもKaby LakeがMacintoshに採用されたのは今年になってからです。Kaby Lake CPU自体は以前から入手できていたので、Hackintoshする人たちはCPU IDを書き換えて、SkylakeであるとmacOSを騙して使っていました。macOSでKaby Lakeが正式に使えるようになったのは、10.12.6からです。High Sierraになるギリギリ一つ前のSierraです。もちろんHigh Sierraでは完璧にサポートされています。
数少ないデスクトップKaby Lakeを採用したiMacですが、そこで使われているCPUは、以下のたったの6種類です。
これで全部です。なのでこの中からCPUを選択すれば、互換性は安心です。Kの付いているモデルは、ご存知のようにオーバークロック(OC)対応モデルです。OCは自作PCの楽しみの一つですが、Hackintoshではそれほど流行っていない気がします。macOSをインストールすること自体がチャレンジングなことなので、OCしなくても十分に自作を楽しめるというのが理由なのではと思います。とはいえ、K付きモデルは、元々の性能が高いので、OCしないとしても選ぶ価値はあります。
実機では採用がありませんが、実機に近い仕様のCore i3プロセサも格別の苦労なく使えます。ということで、現行のKaby Lakeプロセッサでは、以下の8種類の中から選べば、問題なく動きます。
Kaby Lake以前に実機で使われたCPU
昔のMacで使われたCPUももちろん安定して使えます。入手が容易なCore-iシリーズデスクトップCPUで、実機で使われたものは、
- Skylake Core i7 6700K, Core i5 6600, 6500
- Broadwell Core i7 5575R, 5775R, Core i5 5675R
- Haswell Core i7 4790K, 4771, 4770S, Core i5 4690, 4670, 4590, 4570, 4570R, 4570S
- Ivy Bridge Core i3 3225, Core i5 3470S, 3470, 3330S Core i7 3770, 3770S
があります。これ以前のSandy Bridge世代まで遡ると、内蔵GPUの問題や、USB 3.0の問題などがあり厄介になります。(USB 3.0がチップセットでまだサポートされていなかったため互換性が低い。)Skylake使うなら、最新のKaby Lakeの方が良いでしょう。Broadwellは流通量が少なかったので、そもそも入手困難です。ということで、古いCPUを使うならHaswellがオススメです。多数が使われていて、内蔵GPUも問題なく動きます。
Intel Core-iシリーズ以外のIntel CPU
一部のPentiumモデルは、Core-iとほとんど同じ構成だったりして、互換性が高いモデルもあります。最近評判になっているモデルに、G4560があります。コストパーフォマンスのあまりの良さに、Core-iシリーズの売り上げを妨害しているので、インテル社が生産縮小に動いているという噂すら立っているモデルです。
ただ、実機で採用されているCPUではないので、色々設定が必要で初心者向けではありません。
Intel以外のCPU
最近話題のAMDでHackintoshしようとする人もいます。夢はありますが、難易度はかなり高いです。カーネルをAMD用にコンパイルし直す必要があります。