Mac信者のHackintosh修行

惑星で一番美しいOSが1台でも多くのマシンで動くことを目指します。

Hackintosh英和辞典

Hackintoshの情報は海外のサイトやフォーラムに多く掲載されていて、英語で読んだり質問する必要があります。そこで、Hackintosh関連でよく使われる英語表現をいくつかご紹介します。他にもたくさんあると思いますので、気づいたら追加して行きたいと思います。みなさんからの情報もお待ちしています。では辞典っぽくアルファベット順で:

artifact

f:id:siroanko:20180405143658p:plain     f:id:siroanko:20180405143910p:plain

もとの意味は人工物ということですが、コンピュータ関連の文脈では、画面・画像に現われる人工的な乱れやノイズを指します。自然な画像ではない、人工物というニュアンスだと思います。プログラムやグラフィックスドライバの不具合で、ランダムなパターンが表示されてしまうことがあります。そのような不具合をartifactが出現するというように表現します。

blackout

停電とか一時的な意識喪失・視力喪失というのが一般的な意味ですが、コンピュータ関連では、画面が真っ暗になり何も表示されないことを指します。Hackintoshだとグラフィックスドライバの不調で画面が出ない状況です。フレームバッファの指定が間違っていたり、その端子(HDMIとかDPとかDVIとか)に信号が供給されていない状況です。画面共有を設定しておけば他のコンピュータから接続できることがあります。また、ディスプレイ端子をつなぎ変えて別の端子を試して見るのも良いです。

corss your fingers

 中指を曲げて人差し指の上に重ねて十字架のような形を作る仕草のことで、成功を祈る・神頼みする意味です。「ドライバをインストールして、設定を変更して、再起動してあとはcross your fingers」というように、手順の説明などでよく現れる表現です。keep your fingers crossed とい言い方もするようです。

f:id:siroanko:20180329214656p:plain

glitch

たまに現れる機械の誤動作、電流や信号の異常というような意味です。もともとは電流が異常に急増するような状況 (a sudden surge of current) を指すようです。不具合や故障を意味する1960年頃の宇宙飛行士のスラングだったとか。

コンピュータ関連では、こちらもartifactと同じく、画面が時々乱れたり、ノイズが発生したりする状況を表すために使われます。『シュガー・ラッシュ』(原題:Wreck-It Ralph)というディズニーのアニメ映画があります。コンピュータゲームのキャラクタ達が活躍する映画なのですが、前半ではそのヒロインがglitchと呼ばれていじめられています。プログラムの不具合で、キャラクタの一部に時々ノイズが発生するからです。 あえて区別すると、glitchは一時的に発生する画面のノイズで、artifactは、一時的なものに加えて、持続的に表示し続けるノイズも含めているように思います。

IMHO

コンピュータ関連のフォーラムで時々見かける用語です。in my humble opinion (私のつまらない意見だけど)という意味で、文の書き出しに使われます。そこまで謙譲しない場合は、IMO (私の意見では)という言い方もします。

in the same boat

 I am (We are) in the same boat. というように使います。直訳では「私も同じ船に乗っています」ですが、相手と同じ問題を抱えたり、同じような苦労をして共感できる気持ちを表します。例えばHackintoshのトラブル相談の投稿に対して「こちらでも同じ構成で、同様の問題が発生しているので私も解決策を知りたい」というような返答で使われます。

LOL

これは一般的なネットスラングで、lot of laugh や laughing out loud の略で「爆笑」という意味です。爆笑とまでいかなくても、日本語で笑とかwとか書く感じで使われている気がします。

mod

たぶんmodifyとかmodificationのことです。PC case modといえば、PCケースを改造することです。こうして作ったPCをmod PCとも言うようです。オリジナルのMacケースを流用して作るHackintoshもmod PCの一つです。

siroanko.hatenablog.com

mobo

マザーボード (motherboard) の略。長いので略すことが多いみたいです。日本語でも「マザボ」と言ったりしますよね。ちなみに中国語だと「母板」とも言うみたいです。

No entry sign

進入禁止マーク。macOSが正しく起動できない場合に、画面に表示されるアイコンです。厳密に言うと、交通標識の「進入禁止」ではなくて、「駐車禁止」に相当するマークです(海外でも進入禁止は、日本と同じく、赤地に横一文字の白い矩形です)。禁止マークというのが正しい気もします。このマークの裏には、起動できない状況のエラーが表示されています。Cloverの起動オプションに-vを追加すると、エラーの状況が文字で表示されます。エラー表示がされていたり、カーネルパニックの状況が表示されているはずです。これを手掛かりに、起動できない問題を解決します。

f:id:siroanko:20171217172024p:plain

of death

コンピュータが動かなくなった状態を大げさに「死の〜」といいます。いろんなバージョンがあって、ポインタが虹色の円盤になったまま回復しないbeachball of death、またはspinning (pin) wheel of deathとか、画面が青い(黒い、灰色の)表示になって止まってしまうblue (black, gray) screen of deathなどがあります。BSOD/GSODなどと略すこともあるようです。Windowsだと青い背景に白い文字でエラーが表示されるブルースクリーンが有名ですね。BSODに相当する日本語の略だとブルスクかも。macOSだと、上述の禁止マークのような黒い背景(black screen of death)や、これがグレーの背景に出るgray screen of deathになるかと思います。ブルースクリーンは出ないですね。

f:id:siroanko:20180522163728p:plain

ちなみにアプリケーションが停止したときに出現する円盤ポインタは、光磁気ディスクが回転している様子を表したものです。初代のNeXTコンピュータでは、起動ディスク・システムディスクに光磁気ディスクという書き込み可能なDVDみたいな光ディスクを使っていました。これからデータを読み込み中のときに、光ディスクが回転する様子をポインタで表現していたのです。初代NeXTのディスプレイはグレースケールだったので、円盤ポインタもモノクロでしたが、のちにカラー化されて虹色になりました。それがmacOSでも引き継がれています。なので、あれをビーチボールと表現するのは間違っていると思います。

f:id:siroanko:20180524135149p:plain

昔話ついでに。昔のMacでは、起動時のハードウェアチェックでメモリーエラーなどが発生すると、悲しげなアルペジオが鳴り、画面にサッドマックアイコンが表示されました。あれは、死のチャイムchimes of deathとか死のアルペジオarpeggio of deathと呼ばれます。この機能は1998年のiMacから廃止されたようです。

off the shelf

既製品なのですぐに手に入る、というような意味です。お店の棚にあるので、棚から手にとってすぐに入手できるという意味だと思います。特殊なパーツで一般には売られていないとか、古い製品なので中古屋とかeBayなどでしか手に入らないというような状況ではないということです。似た英語でon the shelfってのがありますが、これは棚上げされているという意味になるそうです。

OOB 

out of the boxの略です。元々は、独創的で形にとらわれないという意味らしいです。コンピュータ関係の掲示板では、「箱から出したらすぐに使える: It works OOB.」という意味で使われています。パーツを買ってきて、箱から出して、コンピュータに取り付ければ、あとは、追加で色々設定することなく、すぐに使えるという意味です。Hackintoshで言えば、BCM20702を使ったUSB Bluetoothドングルとか、AMD Radeon RX-580などは、接続すればそのままmacOSで使えるのでOOBです。

vanilla

バニラアイスクリームのように素材のままという意味です。 Hackintoshでは、macOSのkextやディレクトリ構成に手を加えずにオリジナルのままに保ってインストールすることを、バニラなインストール手法と呼んでいます。OSアップデートのたびにパッチを当てる必要が無いので、メンテナンスが楽です。

siroanko.hatenablog.com

work like a charm

魔法のように効くと、という意味です。Hackintoshの不具合があったけど、助言に従って設定を少し直したら、効果抜群であっけなく治ってしまった、というような場合に使われます。charm (魔法、呪文) という言葉を使っていることから、「どういう理由で治ったのか仕組みが理解できないけど動くようになった」というニュアンスがあるように思います。