Mac信者のHackintosh修行

惑星で一番美しいOSが1台でも多くのマシンで動くことを目指します。

Hackintoshのパーツ選び 【その2:マザーボード編】

改訂版:現在の状況に対応しました(2018/4/13) 

MSI H270M MORTAR ARCTIC mATXゲーミングマザーボード [第7世代Core Kaby Lake対応] MB3867

Hackintosh自作のためのマザーボードの選び方を紹介します。

マザーボードメーカはどこでもok

実のところマザーボードメーカはどこでも良いです。昔のマザーボードBIOSを使っていました。その当時は、GigabyteがHackintoshと互換性が高いと言われていました。たまたま互換性の高い部品を使っていたこともあり、ハッカーな人たちが調べ尽くしていたので、設定情報が豊富なGigabyteなら安心だったわけです。

ところが、今のマザーボードBIOSからUEFIに移行しました。もともとMacintoshUEFIの元になったEFIに基づいて独自設計されています。UEFIBIOSよりはMacintoshアーキテクチャに近いので互換性が高いです。なので、UEFIに移行した現行のマザーボードなら、どのメーカを選んでも互換性に大差はありません。構成(スロットの本数、LANの数、m.2のソケット数などなど)が自分の目的に合っているか、見た目のデザインが好みかどうかなどで選んで良いです。

多少注意すべきところは.使用されているLANチップとサウンドチップがHackintoshで使用可能なのかのチェックです。ただ現在流通している主流のマザーボード(つまりKaby Lake用)は、だいたい大丈夫です。念のためにtonymacx86のサイトで確認するのが良いです。ここに掲載されているマザーボードと同じか、同じLAN, サウンドチップを使っているなら大丈夫です。

https://www.tonymacx86.com/buyersguide/april/2018/#Motherboards

 あえてオススメするとしたらMSI

それでも、あえてどこのメーカが良いかと言われれば、私の一押しはMSIです。まずは設定メニューがわかりやすいです。Gigabyte, ASUSと使ってきましたがMSIが一番わかりやすいです。でもこれはHackintoshとは関係ないですね。Hackintosh向けの理由もあります。

  1. 電源ボタン長押しでUEFIメニューに入れるGO2BIOS機能がある
  2. ファンコントローラがUEFIGUIで設定できる 

GO2BIOSは便利です。アップルの純正キーボードはBluetooth接続です。これを使っていると、タイミングによっては起動時の連打が効かなくてUEFI設定画面に入れないこともあります。そもそも、テンキー無しの純正キーボードにはDeleteキーが無いので、マザーボードによってはUEFI設定画面に入れないことがあります。なのでGO2BIOS機能はHackintosh向けの機能です。

 最近は、どのメーカのマザーボードにもファンコントロール機能が内蔵されています。CPUなどの温度に従って、冷却ファンの回転数を設定できます。どのマザーボードでもファン設定は、Windows版の専用アプリケーションで行えます。横軸が温度、縦軸が回転数になったグラフを、マウスで動かして、GUIで回転数設定ができます。UEFIでも回転数設定はできますが、GigabyteとASRockではキーボードからの数字入力で設定します。ところがASUSMSIは、UEFI画面に温度ー回転数グラフが現れて、マウス操作で関係を設定できます。Windowsなんか絶対使いたく無いと言うmacOS信者には嬉しい機能です。(追記:これは100シリーズマザーボードの時の状況です。今は、BIOSからGUIでファンコントロールできる機種が増えているようですので確認ください。)

 

ちなみに、Hackintosher.comというサイトの記事では、ASRockがお勧めのようです。

siroanko.hatenablog.com

 

フォームファクタ

もっとも一般的なATXマザーボードは、種類が多くて、好みで選べます。ケースが対応しているなら、ATXにしておけば良いでしょう。ただ通常はATXのPCIeスロットを使い切ることはありませんので、もう少し小さくても良いかもです。スロットの無い現行Macintoshからしたら贅沢な悩みですが。

micro-ATXのサイズは、スロット数が手頃なのですが、製品種類があまりなくてさみしいです。

 小型マシンを組めるmini-ITXフォームファクターですが、Hackintosh特有の制約があります。 先に述べたように、Kaby Lakeの内蔵GPUはHackintoshで不安定です。なので、グラフィックスカードが必須です。そのため、1本しかないmini-ITXのPCIeスロットはグラフィックスカードで埋められてしまいます。mini-ITXには、WiFi/Bluetoothの無線機能が搭載されていることが多いです。しかし、これは完璧には動きません。macOSはずっとBroadcom社の無線カードを使っていて、これ以外のメーカ製品(インテルなど)のカードはドライバがなく使用できないのです。無線機能を使うために、手軽なPCIeカードが入手可能ですが、上で述べたように、一本しかないPCIeスロットはグラフィックスカードで埋まってしまっています。なので、もともと搭載されている無線カードを、互換性のあるものと置き換える必要があります。無線機能については以下をご覧ください。

siroanko.hatenablog.com

300シリーズマザーボード

CPUにCoffee Lakeを選んだ場合は、300シリーズチップセットを搭載したマザーボードを選ぶことになります。300シリーズマザーボードに関しては以下をご覧ください。

siroanko.hatenablog.com

200シリーズマザーボード

CPUにKaby Lakeを選んだ場合は、マザーボードは200シリーズチップセットにするのが自然ですね。100シリーズも可能ですが、BIOSアップデートしないといけない場合がありますし、もともと200はKaby Lake用として登場した経緯もあって、安心感があります。

Z270はオーバークロック(OC)にも対応していますし、レーン数も多いです。H270は値段が安いので種類もたくさんあります。Z270に比べてOCができませんが、定格のまま使う、もしくはK無しCPUモデルを使うなら問題ありません。Z270に比べてレーン数が少し少ないですが、それでも1世代前の最上位であるZ170と同じなので、遜色はありません。

以下のリンクに、tonymacx86のサイトで推奨されている200シリーズチップセットMSIマザーボードのうち、amazon.co.jpで販売されている製品を列挙しておきます。いずれもHackintoshと親和性の高いオーディオとLANチップを使っているマザーボードです。

http://amzn.to/2ylruFX